3章 人間関係におけるエゴの対処法

前回の記事:2章 エゴへの対策、対処法

前章に引き続き、この章もエゴに関することあれこれです。

この章での大まかなポイントは、 1.他人との関わりあい、 2.不満について、 の2つであり、どちらも根底にあるのは、

「オレは絶対に正しい!! こんな弱くて取るに足らないオレが 否定されるなんてとんでもないことだ!! だから絶対にオレが正しくなくちゃならない!!」

という声だというのは、前章で書いた通りでありますし、 有効な手立ては、その声やその声が創り出した状態に 「気付く」ことであることも、前回書いた通りです。

今回はまず、他人との関わり合いとエゴについて書いてまいります。

人間関係:他人の無意識と自分のエゴ

例えば、あなたの知り合いがあなたに対して、 金、モノ、身体(外見)、地位、肩書きなどをひけらかし、 どうだどうだ凄いだろうと自慢してきたとします。

ここで、あなたはどういった反応をとるでしょうか。

無意識に反応するだけ(下策)

自慢された人の十中八九は、 自分の劣等感を刺激されて相手を妬ましく思い、 「自慢するとは何て嫌な奴だ」と思うでしょう。

しかも、相手の自慢からあなたの嫉妬までの一連のプロセスは、 長年の”訓練”のおかげで、無意識でおこなわれているのです。

さらに悪い?ことに、あなたの反応によって、 嫌な相手の自慢が”完成”してしまった訳ですが (相手が反応しないなら自慢しても仕方がない。 一人で壁に向かって自慢する人間がいたら是非とも見せてほしい)、 大抵の人はこんなことにすら気付いていない、 まさに「無意識」「機能不全」の状態なのです。

自分の無意識な反応に気付く(中策)

この「無意識」「機能不全」の状態から抜け出すには、 まず自分の無意識、オート化した反応に気付くことが必要になります。

今回のケースだと 「ああ、相手の自慢によって自分の劣等感が刺激され、 羨ましいとか妬ましいという感情が湧き上がってきたなあ」 もっと簡単な言葉でいうと 「ああ、オレってガキだなあ」 と気付けばよいわけです。

「劣等感を持つことはいけないことです」とか 「妬ましいという反応はいけないことです」などといっても、 湧き上がってくるものは湧き上がってくるので、 ただ気付くだけ、それだけでOKです。

また、 「悟りによって劣等感や嫉妬心を殲滅するぞ」 とやっても無駄だし、 いくら「違う!俺は羨ましいとか妬ましいなんて思っていない!!」 と誤魔化そうとしても、自分を誤魔化し切ることなどできないし、 泥沼にハマるだけなので、素直に自分の感情を認めましょう。

ⅲ.人類の無意識に気付く(上策)

自分の無意識に気付けるようになるだけでも、 かなり人生が楽になるのですが、次にやってほしいのが 「相手の無意識に気付く」ということです。

そもそも、自慢というのは劣等感の裏返しであり、 自慢をすることで劣等感を覆い隠しているのです。

「オレも自慢をするときは無意識に劣等感を隠そうとしている、 こいつも自分の劣等感を隠すのに必死なんだなあ」 と気付けばOKです。

そして、相手や自分のみならず殆どの日本人、 いや殆どの人類が、劣等感の裏返しで自慢する状態に 陥っていることに気づきましょう。

これがP.143(書籍版はP.72)あたりに書いてある 「自分自身のエゴを乗り越える為に、他人のエゴに反応しない。 他人の行動が、人間の集団的な機能不全の表れだと認識する」 ということだと、私は考えております。

そもそも劣等感⇒自慢といったプロセスが、 眼球で光を認識⇒脳に到達して映像を浮かび上がらせる、 口から食べ物を入れる⇒胃や腸で消化 といった、人間の生理プロセスとは程遠い、 肉体の維持および存続に必要の無いプロセスではないですか。

こういうのは別に自慢や劣等感だけでなく、 悪口を言われた、レジで割り込まれた、前の車がチンタラ走っているなど、 感情がざわめき立つ様々な場面で活用できるので、 使えるように練習してください。

最終的には、自分が持っている嫌な部分は、 殆どの人類が多かれ少なかれ持っており、 それが自分の嫌な部分を刺激して嫌な気分を喚起すること、 そしてそれに気づけば少しはマシになるか全く消えてしまうことが 実感できるでしょう。

3章 不満とエゴへの対処法に続く。

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