解説『”超速読”知られざる受験勉強法』その4

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今回は、速読を用いた学習法について、全体の流れを書いてまいります。

有り体に言うと「スピード第一、スピードにモノを言わせてひたすら繰り返せ」なのですが、 それを言うと元も子もないので、一応ざっと書いてまいります。

段々ウンザリしてきている人もいるかもしれませんが、 一番ウンザリしているのは他ならぬこの私で、 最早受験生でもないのに何が楽しくてこんな本を買ったのか(しかも新品で)、

この金でいやらしい本哲学書でも買えば良かったと、 今更ながら思っております。

全体の流れ

気を取り直して全体の流れを大まかに書くと、どの科目も同じで

以上のようになり、私なりの適当な解説を付けると、

1は前回述べた「識力」向上のため。覚えなくて良いのでザッと眺める。

2は結構重要で、本番でも問題を読み落とさないようにする習慣付け。

3は足りない頭で考えても時間の無駄だからさっさと解答見ましょうということ。 「下手の考え休むに似たり」は真実。

4は問題は丸写しではなく、要点抜粋でも可。 解答は覚えようとしたり理解しようとせず、ただ丸写し。 紙に書くことは大切で、本書では「鉛筆やシャーペンに紙ヤスリを巻いて書け」 などと書いてある。

5は丸写しした問題と解答を、1問あたり30秒で見返す。忘れることを恐れるな。 見返した回数に比例(おそらく2乗程度)して成績は上昇する。

こんな感じとなります。

本書は一浪して最初の大学に入ったときに捨てたのですが、 2、3、5は私が東大受験した時の基本スタイルとなっていたことに、 今更ながら気付きました。

速読のスピードを上げて4を極めていれば、 もう少し楽に東大合格できたかもしれません。

じゃあこの本も、充分役に立つってことじゃない!

理解不要か

本当にこの本が役に立つかどうかはともかく、 私が極められなかったというか割り切ることができなかったのは、 4の「理解不要で丸写ししろ!」という箇所。

腱鞘炎になるほど紙に書き、それを何度も読み返しましたが、 やっぱり理解したいという欲求は如何ともし難く、 丸写しした紙切れをずっと眺めていたりしたものです。

ただ、理解できなくても数多くの問題に当っていけば、 どういう仕組か知らないけど、 ある日突然頭の中で「点がつながって線になる」ということは度々あったし、 (これは受験勉強だけでなく資格勉強でも)

そもそも、ニュートンやライプニッツみたいな大天才が生涯をかけて生み出した理論を、 たかが受験生ごときが理解しようというのがおこがましいし、 そういう理論を本当に理解したければ、優秀な大学に入ってからすれば良いと思うけど、

こういうジレンマは地方進学校の「半端者」特有のもので、 開成や筑駒や麻布といったスピードも理解力もある 一部のエリートさん達には多分関係ないことでしょう。

あと、地方の進学校レベルにも満たない諸君は、本書にある通り、 理解抜きにしてひたすら勉強量を増やし問題数をこなすのがよろしい。

そういう諸君は、どうせ東大や地帝どころか地方国立レベルやそれ未満の基本すら理解できていないわけだし、 それならば写経か何かをやるみたいに理解することをハナから捨ててスピードとボリュームに特化し、 イロハのイから始めるのが一番効率的です。

次回がラストで、各科目について。

次回に続く>>

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