第1章四節から五節:解説まとめ『ニューアース』完全版

前回の記事:第1章三節

前回は、「人類の歴史はエゴによる狂気の歴史」「『〜してはならない』『〜せにゃ』もエゴ」 ということを書きました。

今回は四節The Arising New Consciousnessと五節Spirituality and Religionの2つ。

実際に本書を読んでいただければ分かるかと思いますが、 既存の制度化された宗教に対して色々と書いてあります。

まぁ残念ながら?キリスト教の歴史は侵略と迫害の歴史みたいなものだし、 現代日本で主流であろう仏教についても、 「寺は観光施設」「坊主は葬式で訳の分からん経を唱える存在」 というのが大多数の正直な認識だろうし、 さらには「戒名不要」「やるなら直葬か家族葬」なんて家も増えているからね。仕方ないね。

1章四節 The Arising New Consciousness

それはともかく、まずは四節の「良いニュースと悪いニュース」から。

こんな感じとなっており、悪いニュースは前回書いた通りで、 良いニュースの「根本的変化」が悟り、救済、苦滅諦、解放etc.と呼ばれているもので、

これがゴータマ・シッダールタやキリストや老子が起こした 「自らの機能不全、狂気の認識」を起点とする「新しい意識」への変容だということです。

※この「根本的変化」が当節にあるように「人類最大の成果」なのかは私には分からないが、 いくら優れた技術を発見しても、それを争いや対立に使うなら意味ないとも思うので、 そうなのかもしれない。 ここ数十年で通信技術が色々進化したのに小中高の環境が相変わらず地獄なのが良い例だ。

ただし、その時代やそれ以降の大部分の人間は変容の準備ができていなかったので、 彼等の教えは歪曲されてイデオロギーとなり、「信者」「異端、異教徒」「正しい」「間違い」等、 エゴの強化に利用されてしまったというのは当節にある通り。

以上が四節の内容。

1章五節 Spirituality and Religion

ここからが五節の内容で、既存宗教の殆どはアイデンティティ、 自己同一化によるエゴの強化にしかなっていないとのこと。

どういうことかというと、制度化形骸化された既存宗教の信者の頭の中には、

「他の奴らと違って私は○○様の教えを理解している、信じている、守っている」 「私は真剣に○○様を信仰しているから他の奴らよりも偉いんだ」 「○○様の教えを信じない奴らは下等だ。指導せにゃ」 「○○様の教えに背く奴らには何をしても良いんだ」 「○○様の教えを守っていれば、いつの日か私は幸せになるだろう」

というような基本的なスタンスがあり、 しかも当人達にはその自覚が無いということです。

こんな排他的な無意識状態のため、少なくとも現代日本においては、 宗教というものが胡散臭く気持ち悪がられる一因になっていると私は思うわけです。

ただ、宗教を気持ち悪がって拒絶している所謂「一般人」も、 中身は違えど意識状態は宗教にハマる人間と全く同じで、

単に「○○様の教え」が 「財産、容姿、学歴、肩書、知識、社会的地位、所属集団、人間関係、共産主義」等に すり変わっただけというのは何とも皮肉な話であり、

これが本書に度々書いてある 「エゴは個人的なものではない」の一例でございます。

1章五節 「何を信じるか」ではなく「どんな意識状態でいるか」

ここまでで何が言いたいのかというと、当節にある通り

自分が目覚めているかどうかは、何を信じているかではなく、 どんな意識の状態にあるかによって決まる。信じている内容は二の次。

だということで、9章に出てきますが、 「『何をするか』ではなく『どのようにするか』」と同義であります。

なので、 本書の内容についても頭で覚えても意識の変容なんて起きずに意味ないから、 読んだ端から全部忘れちまえばいいし、

さらに言わせていただくと、

たとえ信じている教えがスパモン教であっても意識が変容した人間ならば、 ナントカ宗の大僧正やカントカ阿闍梨なんていう肩書だけの人間などよりも よっぽど目覚めた苦しみの無い人生を送っているのが本当のところで、

「新しい地」をこの世界に発現させるのは、 ナントカ大僧正やカントカ阿闍梨の方ではなく、 その目覚めたスパモン教信者の方だということです。

※仏教のお偉いさん方は実は悟りなんて開いておらず、 形骸化した教義や肩書や権力や儀式ばかりに囚われている場合の話。 もちろん、お偉いさん方に意識の変容があれば話は別なのだが…

要するに、制度化された既存宗教の教義、 決まりごとなんていうのは単なる「思考」に過ぎないので、 意識を変容させるため、 苦しみから解放されて楽に生きるために無理してそんなの守る必要など無く、

意識変容のカギは、「思考という形」の向こう側を見ることができるかどうかであり、 見ることができないとエゴという牢獄に囚われたままだということです。

ただし、エゴもまた形であるから、エゴは解体される運命にある、 絶対に崩壊しないと思われていたソ連のような社会主義国家が崩壊したように崩壊していく

というのは当節にある通り。

※「共産主義」と「社会主義」はちょっと違うので、 本書では「ソ連の共産主義」となっていたけどこちらでは社会主義にした。 しかしどんだけ共産主義嫌いなんだよエックハルトトールさんは。 まぁ私も『ワイルドスワン』でトラウマを植え付けられたし、 日本が共産主義の独裁国家になったら真っ先に殺される立場なので御免こうむりたいけど。

以上、今回はここまで。

次回でやっと1章が終わります。

第1章六節から七節に続く。

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