前回の記事:「現れ」の中身
今回は8章と9章。
本書は全部で11章で、ラス前の10章には作者と読者の対話がある等、 偶然か意図的か知らんけど、 何かニューアースを意識したような構成になっております。
もちろん、私としては断然ニューアースの方が良い、 というか比較にすらならないと思ったのですが、 それは人それぞれでしょう。
まず今回は8章の「振り子」について。
「振り子」とは何かというと、 「(悟りによって)安らぎを得た状態」「安らぎを失って元に戻った状態」とか 「意識状態と無意識状態」といった、2つの状態を行ったり来たりすること。
それについて本章ではゴチャゴチャ書いてありますが、 賢明な読者の方なら分かるだろうけど、 「状態」というのは一時的で無常なものなので、 変化するのは当然のことなのです。
それをやれ「振り子」だ何だと騒ぎ、 「安らぎを得た意識的な状態になければいけない」 「良い気分でなければならない」 「全てあるがままでなければいけない」 などといって無常なものをコントロールしようとする、
こんなものは悟りなどとは程遠い、ただの強迫神経症であり、 スピリチュアル()をやってる99%の人間が陥っている症状なのであります。
なので、コントロールなんて苦しみを生み出すだけだから 止めてしまえば良いのですが、 これはこれで「コントロールを手放さにゃ!」とやってしまうので、 たった今、自分が何をしているか気付く、これで充分です。
そうすると、「状態」の背後にある、「変わらないもの」に気付けるのですが、 まぁこれも実際やってみなければ分からないことです。
※ただし、「何をしているか気付けばハッピーになれるんだ。 変わらないものに気付けばもう嫌なことが起こらないんだ」などと考えるようでは、 何も学んでいない証拠。もっと苦しもう(ゲス顔)
次は非分離性について。
この辺になると面倒になってきたので適当に書くと、
他者だろうが何だろうが、 この世界がバラバラでだと考えてしまうは思考のせいであり、
バラバラにしているそもそもの原因が思考なので、 こういう本に感化されて「みんな一つなんだ」などと頭で思い込もうとしても、 火に油を注ぐ結果となるのは皆さんご経験の通りで、
そして、まことに残念なことに、 「全ては一つだ」というワンネスみたいなのを体験しても、 それは体験に過ぎないので過ぎ去っていくし、
万が一ワンネスを経験したりワンネスというものが分かっても、 あなたは完璧な人間にならないし、完璧な人生にもならない、 今まで通りの「つまらない」生活が続いていくだけである、
ということであります。
「なんでそんな夢も希望もないことを言うんだ! 私はワンネスを体験してハッピーになりたいんだ!」 と思うかもしれませんが、
その「夢」や「希望」とやらが 一体どこから湧いて出てきたのか、 きちんと観察しなさいとだけ申し上げておきます。
以上、今回はここまで。
悟りを生きるに続く。
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