東大文系数学の勉強法

東大の文系数学は黄チャートで充分

私が受験で使用した数学の問題集・参考書は、黄チャートとZ会の数学だけです。

私は文Ⅲを受験するから黄チャートを使ったわけで、理科を目指す人は青チャートにすればよいと思います。 赤と白はいらないでしょう。

まぁ何チャートをやるにしても、 チャート式をやる時に注意してほしいのは、 全問を解こうとせず、例題と章末問題だけを繰り返しやるということです。

チャート式は厚い問題集で、あんなものを全問やっていたら、 それだけで一年が過ぎてしまいます。 チャート式を全問やるくらいなら、他の教科の問題集をやった方がいいです。特に文系の方は。

私は時間の無駄だと思ったので、例題の下にある類題は一切やりませんでした。 章末問題は、東大の問題が載ってたりするので総まとめでやっていました。

どうしてもやりたい時は、 東大入試に頻出する微積分、整数、図形、確率あたりを多めにやっておけばよいです。

数学の勉強の進め方:スピード重視で繰り返す

数学の勉強をするにあたって一番マズいやり方は、 分らなくても解答を見ずに何十分もウンウン考えるというやり方です。

数学、いや勉強を始めるにあたり、まず覚えてほしいことは 「下手の考え休むに似たり」ということ。

バカが足りない脳みそでいくら考えても、何もしていないのと同じなのです。

問題をパッと見て、「こう解けばいいのかな」と、思いついたことを紙に書き、 解答をすぐ見て合っているかどうか確認するのがベストで、 何も浮かんでこない時はすぐ解答を見て、解き方をそのまま書き写せばいいのです。

これを繰り返すことで、問題の解き方を頭に刻んでいくのです。

解答を読んでも「何でこんな解き方をするんだろう?」と、理解できないことがあると思います。 そういう場合は、飛ばすか、誰か詳しい人に聞いてみましょう (私は周囲に聞ける人がいなかったので、そのままにしておいた。後で急に分かることが殆ど)。

※ネットで調べるのもアリだが、 一度ネットをやり始めたら止まらなくなる人間は止めておいた方がいい。

一番マズいのは、解答方法が理解できないからといって、 何時間も粘りイライラして勉強が止まってしまうことです。

「直に分るさ」と割り切って、飛ばせる箇所は飛ばして、 次に繰り返す時に理解できるか、もう一度試してみればいいのです。

何はともあれ、ゲーム気分で気楽に繰り返し、 本番気分で問題を解くのは、4回目か5回目からにしましょう。

「こんな勉強方法は嫌だ!自分の頭で考えないと実力なんて付かないじゃないか」 という人は、お好きになさればいいと思います。 自分でベストだと思う勉強方法を見つけて、身に付けてください。

ただ、上のような考え方をする人は、 「学校で先生から解答見ずに自分で考えろと教えられたから云々」 と、洗脳されている人が多いです。 その先生が、一体どこの大学を出ているのか考えてみる必要があるのではないでしょうか。

しかし何で中高の数学教師は解答を配ることを嫌うんでしょう? 解答を配ったら、自分が得意気に解答を披露することができない、 ひいては自分の存在意義(レゾンデートル)が無くなってしまうと思っているのでしょうか。

そんなことしているから、数学嫌いな生徒が増えるのではないかと思います。

大学ごとの傾向をつかみ、部分点を取りにいく

数学は、大学ごとに出題される範囲の傾向があるので、 過去問をやって傾向をつかんでおきましょう。

私が東大受験の時は、微積分を完答、あとは部分点で得点しました。

微積分は東大数学の中でも比較的簡単、かつ完答しやすいので、 微積分には力を入れておいた方がよいです。

数学の部分点の取り方は、例えば帰納法を使用する問題では、 「これを数学的帰納法で証明する」とか書くだけでOK。

それだけで採点者は、 「おっ、こいつは帰納法で証明することまでは理解できているんだな。 まぁ肝心の証明が未完成だけど、方向は間違ってないから部分点やるか」 と採点し、部分点をゲットできるのです。

なので、上記の、 問題をパッと見て「こう解けばいいのかな」と思いついたことを紙に書き、 解答をすぐ見て合っているかどうか確認するという日々の訓練が、 部分点ゲットのために重要になってくるのです。

数学:まとめのようなもの

私にとって、数学はハッキリ言ってギャンブルでした。 当たるも八卦、当たらぬも八卦でエイヤッと受験に臨み、 本番では2完するつもりが1つしか完答できませんでした。

東大に入って分ったのですが、 文系志望で数学が強い人はかなり合格する確率が高いです。

数学が強いと、英文の手紙の冒頭などにある「Dear Jack」の「Dear」を、 「鹿」と訳してしまうほどの英語力でも東大に合格できるみたいです。

これは理科志望生にとっての国語も同じようなもので、 国語の力がある人は、他の受験者に対して水を空けることができます。 ※ただし!どちらも留年する確率がとても高い。

「自分は文系だから」「自分は理系だから」と 数学や国語を敬遠するのではなく、 「将来役に立たないぜ」と思っている科目でもきちんと勉強しましょう。

ちなみに、東大でわけの分らん哲学とかをやると、 数学はギャンブルなどではなく 「数学とは、概念や自然現象を数式で抽象化して表現する学問 (自然現象を数式で抽象化するのは数学というより物理学だが、まあええわ)」 ということが実感でき、数学に対するアレルギーが無くなり、数学が好きになります。

数学が苦手な人向けの話 数学とは概念である

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