第4章十四節から十五節:解説まとめ『ニューアース』完全版

前回の記事:第4章十二節から十三節

前回は「自分が役割を演じていることに気付こう」 「自分の中に不幸を望む何かがいることに気付こう」 ということを書きました。

今回は「日常生活にベッタリ張り付いている不幸」および「幸福の秘訣」について。

いつもながら「観察」および「気付き」が対策となるのですが、 自分の思考や振舞いに気付くのはいいけど、 その思考や振舞いを否定すると苦しみが生まれる、

というか、この「否定」こそが苦しみを生み出す原因となっているのですが、 それについては改めてどこかで書こうと思っております。

4章十四節 そこはかとない不幸 The Background Unhappiness

今までは怒り、恨み、優越感や劣等感など、 比較的自分でも気付きやすい、激しい状態について書いてきましたが、

今回は、所謂「普通の人」の「普通の人生」の一部になっていて、 本人は到底気付かない短気、イライラ、神経質、ウンザリ、退屈などの 「微妙な不幸状態」について。

そういう「日常の微妙な不幸状態」を煽る無意識の思い込みというものがあり、 その基本的な構造は以下の3通り。

上記の3構造は、場合によって「起きる」と「起きない」が入れ替わるし、 状況だけでなく人間(お前、アイツ)に対しても向けられて、 その場合は「起きる」「起きない」が「する」「しない」に替わるというわけです。

この3構造を頭に入れ、日頃自分がどんなことを考えているか観察し、 もし3つのうちのどれかに当てはまるなら、何番に当てはまるか気付けば良いわけです。

※ただし何度も書いているが、本当に気付くだけ。 「この考えは自分を不幸にする!」「修正せにゃ!」とか考え出した途端、 さらなる苦しみが生まれて泥沼と化す。 むしろ「不幸だったら悪いのか」「不幸が何だってんだよ」くらいの方が良い。

4章十五節 幸福の秘訣 The Secret of Happiness

上記の3構造はつまるところ、

「どうして私は今、安らかな気持ちになれないのか」 「今、私が幸せでいられない、充分に自分自身でいられない理由」

として、私を説得し納得させるためにエゴがでっち上げた物語だということです。

もっと分かりやすく?言うと、 全ての不幸の原因は「今の否定、今の拒絶」であり、

「将来のいつか、私は幸せになれるだろう」 「過去にアレが起きたから、アレのせいで私は幸せになれない」 「アレが起きていないから、そのせいで私は幸せになれない」 というエゴの思考のみならず、

さらに、その思考に気付いたとき「これはいけない思考だ!殲滅せにゃ!」 と、エゴでもってその思考を否定しようとするから、

その思考が浮かんだ状態である「今」をも否定することになり、 苦しみや不幸に拍車がかかるわけです。

※この悪循環?が悪いという訳ではない。 物理法則や化学反応に良いも悪いもないのと同じく、 実際はただの思考と身体反応の循環である。

なので、そういうエゴの雑音やそれによって生まれた苦しみやネガティブをも包括した 「たった今」と仲直りすれば、苦しみから解放されると当節にあるのですが、

エゴにはこんなの到底理解できず、

「何でこんなクソみたいな状況と仲直りしなきゃいけないんだ!」 「仲直りだなんて、屈服するみたいで嫌だ!」 「ヤダ怖い…やめて下さい…アイアンマン!(字余り)」

となるのであります。

なので、当節には他にも色々書かれていますが、 こんなの読んだだけではどうしようもなく、 「悪」を否定し「理想」を追っかけている限り苦しみは続くし、 その苦しみを否定しようとすることで火に油を注ぐことになるわけです。

そして、苦しみに苦しみを重ねた結果「もう苦しみは沢山だ」となり、 自分の内に不幸や苦しみがあることを認めはじめ、

そして、それら苦しみは自分の「否定」「抵抗」こそが他ならぬ原因だったと気付いたとき、 ようやく苦しみや抵抗も含めた「たった今」と仲直りできるわけであります。

まぁ、こんなの読んでも分からない人はとことん分からないだろうから、 「分かるまで苦しんで頂戴」としか言えません。

以上、今回はここまで。

第4章十六節から十七節に続く。

生きる上で大変ためになる記事一例

引き寄せに関する大変素晴らしい記事一例

...